Diary of a college student ~mami~
病気療養中の大学生が綴る「想い」

君想ふ~第一章「俺」2~

mami

第一章 「俺」

真由美は俺が思っていた以上に働いた。

月140時間計画である。

1日8時間労働を週4はやるような、

本当にちゃんとした仕事だった。

今の大手の従業員なんてのは大半がパートである。

ある大企業が、実はおばさんたちで成り立っているなんてざらだ。

しかも経験豊富で主戦力になるようなパートもいれば、

何年も働いているのに全然役に立たないパートもいる。

俺はそれをよく知っている。自分の会社がそうだったからだ。

大企業がゆえに転勤に転勤を重ね、たくさんの店舗を見てきた自分はわかる。

だからそこんところも、真由美にはしっかりと言っておいた。

真由美はもうずっと専業主婦だったから。

俺は独り、家に籠っていた。

ただ、それは日に日に俺に微かなやるせなさになっていった。

今思えば、俺はそれに気づいていたのか、それとも気づかないようにしていたのか。

この歳の頭では到底深くは考えられないが、でも確実に、

それは少しずつもどかしい気持ちへと変わっていったのは記憶している。

About me
mami
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大学生(国語科/社会科教育)
読書家
音楽研究家
国立大学教育学部に所属する大学生。
現在病気療養中で、実家で活動中。
国語と社会を繋げる教育を目指す!
元々音大志望のアマチュアフルート奏者であり、
作曲活動もしていたが、今は距離を置き、
楽曲分析を主な活動にしている。
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